アライグマ

Procyon lotor (Linnaeus, 1758)
アライグマ
Photo: Rhododendrites / CC BY-SA 4.0 · Wikimedia Commons1 / 8

食性

雑食性で、両生類、爬虫類、魚類、鳥類(卵)、哺乳類(死骸を含む)、昆虫類、甲殻類、その他の無脊椎動物、植物(果実など)と非常に幅広い食性を示す。水生生物の中では、とくにザリガニ類を好む。具体的にはサンショウウオやカエル、甲虫、トンボ(幼虫・成虫とも)、バッタ、アリ、ハチ、水生カメムシ類、ミミズ、カタツムリなどを捕食する。魚類の場合はブラックバス、コイ、ナマズ、ウナギ、パイク、マスなどが捕食対象となる。海岸沿いに生息する個体は二枚貝(カキやイガイ)、エビ、カニ、ウニなどを食べる。

行動

夜行性で、昼間は活動しない。自分で巣を掘ることはなく、他の動物が地中に掘った巣穴、木の洞、農家の納屋や物置などで休む。四肢に水掻きはないが泳ぐことが可能で、後ろ足で立つこともでき、木登りもできる。行動圏は直径1-3キロメートルの範囲で、環境条件によって変化する。寒い地方に棲む個体は気温がマイナス4度以下になると冬ごもり(半冬眠)を行う。

社会

オスの行動圏は広く排他的で、その中に複数のメスの行動圏が共有している。繁殖期にはそれぞれ個別の縄張りを持つ複数の雄が、複数の雌と交尾出産する多夫多妻制を示す。

繁殖

雌は1歳、雄は2歳で成熟し、2歳以上の妊娠率はほぼ100%といわれている。繁殖期は地域によって変異が大きく、アメリカ合衆国では12月から8月で主に2 - 3月に交尾を行う。1度目の繁殖に失敗しても2度目の発情が存在し、その場合は夏に出産する。

人との関わり

アライグマは毛皮や肉の利用がされ、日本では「ラクーン」として流通している。アメリカではスキン・キャップの人気により狩猟が増加し、ドイツでもソーセージなどの料理がある。ペットとして人気があり、大統領夫人も飼育した例があるが、野生個体への餌付けはリスクがある。農作物や養殖魚を被害に遭わせ、2009年度の農業被害額は約2億8千万円で増加している。市街地周辺では家庭菜園や歴史的建造物にも被害を与えることがある。

この解説は Wikipedia 日本語版「アライグマ」(版 111053212)を元に作成しています。CC BY-SA 4.0

亜種

  • Procyon lotor auspicatusNelson, 1930
  • Procyon lotor elucusBangs, 1898
  • Procyon lotor excelsusNelson & Goldman, 1930
  • Procyon lotor fuscipesMearns, 1914
  • Procyon lotor grinnelliNelson & Goldman, 1930
  • Procyon lotor hernandeziiWagler, 1831
  • Procyon lotor hirtusNelson & Goldman, 1930
  • Procyon lotor incautusNelson, 1930
  • Procyon lotor inesperatusNelson, 1930
  • Procyon lotor insularisMerriam, 1898
  • Procyon lotor litoreusNelson & Goldman, 1930
  • Procyon lotor lotor(Linnaeus, 1758)
  • Procyon lotor marinusNelson, 1930
  • Procyon lotor megalodousLowery, 1943
  • Procyon lotor pacificusMerriam, 1899
  • Procyon lotor pallidusMerriam, 1900
  • Procyon lotor psoraGray, 1842
  • Procyon lotor pumilusMiller, 1911
  • Procyon lotor simusGidley, 1906
  • Procyon lotor vancouverensisNelson & Goldman, 1930