アマミノクロウサギ

Pentalagus furnessi (Stone, 1900)
アマミノクロウサギ
Photo: Wich’yanan (Jay) Limparungpatthanakij / CC BY 4.0 · Wikimedia Commons1 / 8

食性

食性は植物食で、ススキやボタンボウフウなどの草本を食べる。木本も食べ、アマクサギやエゴノキなどを摂取する。樹皮を食べる習性があり、スギやミカンなどの樹皮を食物とする。スダジイの果実やタケノコなども食べる。飼育下ではイゲシやオオタニワタリなどを主食とし、サツマイモやホソバワダンなども食べる。

行動

夜行性で、昼間は斜面に掘った巣穴や樹洞、岩の隙間を拡張した洞で休む。渓流の周辺にある石や砂の上、林道などの一定の場所に糞をする。後肢で地面を叩く行動がある。オスは平均1.3 - 4ヘクタール、メスは平均1 - 3ヘクタールの行動圏内で生活する。

社会

単独で生活するが、野生下および飼育下でも一つの巣穴を複数個体が同時に利用した例がある。オスの行動圏はメスと重複するが、同性では行動圏が重複しない。複数の鳴き声を発し、個体間でコミュニケーションを行うと考えられている。

繁殖

繁殖様式は胎生で、直径10 - 20センチメートル、長さ100 - 200センチメートルに達する繁殖用の巣穴を掘る。飼育下では4 - 5月と10 - 12月に1回に1頭の幼獣を産んだ例がある。野生個体でも春秋年2産、一産一子とされる。幼獣は生後約2か月で巣穴の外に出るようになる。メスは幼獣のいる巣穴に立ち寄って授乳し、授乳が終わると巣穴の入り口を塞ぐ。

人との関わり

アマミノクロウサギは幕末に「大島兎」として記録され、1920年までは食用や婦人病の薬として扱われた。毛皮がふいごに利用されるほか、農作物やスギ・ヒノキを食害するため問題になったことがある。2020年頃からはタンカン栽培地で幹を齧る被害が増えている。1950年代以降の生息地破壊により生息数が減少している。

この解説は Wikipedia 日本語版「アマミノクロウサギ」(版 110683481)を元に作成しています。CC BY-SA 4.0